ナンセンス漫才の傑作...「天才バカボン」の狂気と笑いの世界

赤塚不二夫の「天才バカボン」とルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」には、「ナンセンス」という共通点があります。

ナンセンスとは、無意味でバカげていることですが、漫画や文学ではそれが面白さに変わります。

「不思議の国のアリス」の原作小説には、ナンセンスの真髄が見られ、「天才バカボン」ではナンセンスをギャグに応用しています。

ナンセンスは言葉の意味や論理を破壊し、独特の世界観を作り出します。

ギャグ漫画には「漫才型」と「ナンセンス型」があり、漫才型は会話のやり取りで笑いを取る一方、ナンセンス型は常識に捉われない突飛な発想で笑いを取る。

天才バカボンは、常識を覆すナンセンスなギャグが特徴のナンセンス型ギャグ漫画です。

漫才型のギャグ漫画が多い中、赤塚不二夫氏の「天才バカボン」などの作品は「初めから狂った世界型」の笑いを取り入れている。

この「初めから狂った世界型」の笑いとは、ナンセンスな世界観や出来事から生まれるもので、漫才型のボケとツッコミのやり取りとは異なる独自の笑いを提供する。

「初めから狂っている世界型」ギャグ漫画は、最初から常識や論理を無視した狂った世界観が展開されます。

その中では、コントのような悪ノリで話が進み、荒唐無稽で意味不明なオチがつきます。

このナンセンスな展開が説得力を持ち、観客に笑いを誘います。

天才バカボンはこのタイプのギャグ漫画の代表例で、そのアニメや漫画から作者はナンセンスの素晴らしさと、ギャグ漫画を「漫才型」と「初めから狂っている世界型」の2つに分類できることを学びました。

ナンセンスにはまだ未開拓の領域があり、作者はそこに大きな可能性を感じています。