ホルマリン漬け本物？ 衝撃の展示から学ぶ生命の神秘

世界には、有名な故人の遺体が展示されている場所がいくつかある。

ガリレオの指はフィレンツェで、リサールの脊椎はマニラで、シッケルの足はワシントンD.C.で、アインシュタインの脳はフィラデルフィアで保存されている。

これらの遺体は、故人の功績を称えるだけでなく、科学的発見にも役立てられている。

例えば、アインシュタインの脳の研究から、彼の脳が通常よりも大きな下頭頂小葉を持ち、グリア細胞と神経細胞の比率が高かったことが判明した。

この発見は、ホルマリン漬けによって遺体が保存されたことで可能になった。

ホルマリンは組織を固定するために使用されますが、毒性があります。

そのため、作業後はホルマリン溶液を完全に抜き、消毒用アルコールを浸透させて毒性を除去する必要があります。

消毒用アルコールは家庭用の消毒用アルコールで、廃液を一般水道に流すことができます。

シリラート博物館は「死体博物館」の通称で知られ、学術用に奇形児、死体、臓器などを展示しています。

タイの医学生や観光客が訪れ、ホルマリン漬けのシャム双生児、水頭症の子供の標本、銃で頭を撃ち抜かれた頭部などを見ることができます。

展示品からは、人間の体の内側や医学の進歩についての貴重な知識を得ることができます。

防腐処理された遺体はホルマリンから無毒なアルコールに移されているため、腐ったり、朽ちたりすることはありません。

ただし、アルコールは揮発するため、3年に1度程度補充する必要があります。

ホルマリンは有毒であるため、個人の環境で扱うことは適切ではありません。

ホルマリンはホルムアルデヒドを含んでおり、それが組織内のタンパク質のアミノ基と結合して架橋反応を起こす。

この反応によりタンパク質の立体構造が破壊され、酵素活性や輸送機能が停止し、細胞が死滅する。

したがって、ホルマリンは生物にとって有害であり、主に組織の形状を維持するための固定処理に用いられる。

1912年に麻疹で亡くなった2歳の女の子の肺の標本から、ロベルト・コッホ研究所の研究チームが麻疹ウイルスのゲノムを取り出すことに成功しました。

このゲノムは、これまでに見つかった中で最も古く、ホルマリン固定によってRNAが損傷していたため、98度で15分間「ゆでる」処理をしてゲノムを再構築しました。

この発見は、ウイルス進化の研究やワクチン開発に役立つと期待されています。

ホルマリン固定は、生物の組織を硬くし、最大10%収縮させます。

脂肪などの物質は固定されず、流れ出してしまいます。

また、ホルマリンは硬組織の結晶を侵食するため、炭酸水素ナトリウムやヘキサミンなどの緩衝剤でギ酸を中和したり、水洗後にアルコールに浸漬したりする必要があります。

ホルマリン処理は、生物体の保存と顕微鏡観察用の標本作製の両方で使用されます。

また、DNAの抽出が目的の場合にも利用されますが、DNA分子の損傷の可能性があるため、組織片を無水エタノールやアセトンに浸漬して保存する方法が併用されます。

ホルマリン漬けとは、ホルムアルデヒドの水溶液であるホルマリンに生体やその組織片を漬けたもので、腐ったり形が崩れることなく保存することができる。

多くは小動物の標本だが、人間をホルマリン漬けにしたものも存在する。

ホルマリン漬けは、生物標本として病院や学校の理科室、博物館などでよく見られ、不気味さと神秘的な美しさがある。

岡山県津島市の「つやま自然のふしぎ館」には、世界各地の動物のはく製をはじめ、昆虫や貝類、化石、鉱石、人体や動物の骨格標本など約20万点の展示品がある。

その中には、創設者である森本慶三氏の遺言により、ホルマリン漬けされた本人の臓器が展示されている。

森本氏は、人類の発展と平和を願い、自身の体が役に立つことを望んでこの展示を許可したという。