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赤ちゃんに多い皮膚疾患:接合部型表皮水疱症とは!!症状と原因を解説

こんにちは、ライターのYUKOです。今回は、赤ちゃんに多い皮膚疾患である「接合部型表皮水疱症」についてご紹介します。

接合部型表皮水疱症の症状

α6インテグリン遺伝子異常の症状は?

幽門閉鎖

接合部型表皮水疱症は、17型コラーゲン遺伝子異常によるものから、ラミニン遺伝子異常によるものまで、さまざまな症状を呈します。

α6インテグリン遺伝子異常では、幽門閉鎖と呼ばれる胃と小腸の結合部位の閉塞が起こり、食事摂取には手術が必要となります。

ラミニン遺伝子異常の場合、感染症によって1歳まで生きられないことが多く、重篤な症状につながります。

詳しくみる ⇒参照元: 「表皮水疱症」とは?症状・原因・治療方法も解説!【医師監修】

接合部型表皮水疱症の概要

表皮水疱症を引き起こす根本原因は何か?

遺伝子変異

接合部型表皮水疱症は、表皮の接着に必要な遺伝子の変異が原因で生じる疾患です。

生後まもなく全身に水疱や潰瘍が出現し、治療法はありません。

予後は重症度によって異なり、合併症として感染症や皮膚がんを発症する場合があります。

赤ちゃんへの影響は、痛みや不快感、成長障害、発達遅延などが考えられます。

詳しくみる ⇒参照元: 表皮水疱症(指定難病36)

単純型表皮水疱症

単純型表皮水疱症で歩行障害が起こる可能性があるのはどのような場合か?

角質が硬く厚くなる場合

単純型表皮水疱症は表皮水疱症の約40%を占め、ケラチン5やケラチン14の遺伝子異常が原因とされています。

症状が軽い場合は自然に改善されますが、重症の場合は手のひらや足裏の角質が硬く厚くなり、歩行障害を引き起こす可能性があります。

また、まれにプレクチン遺伝子異常によるものがあり、筋ジストロフィー症を合併する可能性があります。

詳しくみる ⇒参照元: 「表皮水疱症」とは?症状・原因・治療方法も解説!【医師監修】

栄養障害型表皮水疱症の特徴

栄養障害型表皮水疱症の初期症状で最も多いのは何ですか?

爪の脱落や変形

栄養障害型表皮水疱症は表皮水疱症の半数以上を占める最も一般的なタイプで、生後まもなく爪の脱落や変形という初期症状が現れます。

劣性遺伝型では症状が重く、手指や眼瞼が癒着する恐れがありますが、優性遺伝型では時間の経過とともに症状が改善する傾向があります。

また、食道瘢痕や心筋症、糸球体腎炎などの合併症にも注意が必要です。

詳しくみる ⇒参照元: 「表皮水疱症」とは?症状・原因・治療方法も解説!【医師監修】

広範囲の水疱の合併症

広範囲の水疱によって引き起こされる最も重大な合併症は何ですか?

感染症

広範囲の水疱は、瘢痕化と肉芽組織の形成を引き起こします。

肉芽組織は出血しやすく、感染症のリスクを高めます。

さらに、肉芽組織が気道に蓄積すると、呼吸困難につながる可能性があります。

このため、肉芽組織の形成は重篤な感染症や呼吸困難のリスクにつながり、罹患した乳児の健康を脅かします。

詳しくみる ⇒参照元: 常染色体劣性遺伝|接合部型表皮水疱症(ヘルリッツ型)┃出生前...

接合部型表皮水疱症:タンパク質異常が引き起こす水疱症

接合部型表皮水疱症を引き起こすタンパク質に異常があるのは、身体のどの部分ですか

表皮と基底膜

接合部型表皮水疱症は、ラミニン332、17型コラーゲン、α6β4インテグリンというタンパク質の異常が原因で発症する表皮水疱症の一種です。

これらのタンパク質は、表皮と真皮を結合するヘミデスモソームという構造を形成しています。

ラミニン332が完全に作られないヘルリッツ型は極めて重篤ですが、ラミニン332が少ししか作られない非ヘルリッツ型や、17型コラーゲンが完全に作られないタイプは、比較的軽度の症状です。

α6β4インテグリンの異常による幽門閉鎖症合併型は、水疱やびらんのほか、幽門部の閉鎖を合併します。

詳しくみる ⇒参照元: 表皮水疱症

栄養障害型表皮水疱症の重症度

最重症型栄養障害型表皮水疱症の特徴は?

全身に水疱と傷跡、指の癒着

栄養障害型表皮水疱症の劣性重症汎発型は、7型コラーゲンの欠如により生じる最重症型で、全身に水疱やびらんが繰り返し現れ、治った部分には傷跡が残ります。

さらに、傷跡に稗粒腫が生じ、手足の指が棍棒状に癒着し、爪の変形や脱落も見られます。

目や口が開かなくなることもあり、食道や粘膜にも水疱やびらんが生じて、摂食障害を引き起こします。

青年期以降は皮膚がんや内臓の合併症を併発する可能性があります。

詳しくみる ⇒参照元: 表皮水疱症

表皮水疱症の症状

表皮水疱症の主な症状は何ですか?

水疱と潰瘍

表皮水疱症は、出生直後に皮膚に水疱や潰瘍ができる遺伝子異常による疾患です。

症状の重症度は遺伝子異常の種類によって異なりますが、いずれも皮膚のバリアが破損し、炎症や感染を繰り返します。

水疱や潰瘍からは浸出液とタンパク質が失われ、貧血や低栄養を併発する可能性があります。

さらに、病型によって固有の合併症も現れます。

詳しくみる ⇒参照元: 「表皮水疱症」とは?症状・原因・治療方法も解説!【医師監修】

表皮水疱症とキンドラー症候群

キンドラー症候群の主な症状は何か?

手背と足背に水疱ができること

キンドラー症候群は表皮水疱症の一種で、手背と足背に水疱ができることが特徴です。

繰り返し水疱ができ、他の部位にも広がったり、皮膚が萎縮したりすることがあります。

また、瘢痕が皮膚や粘膜にできることで、食道や泌尿器、生殖器の狭窄が起こる可能性があります。

表皮水疱症は遺伝子異常が原因で皮膚に水疱や潰瘍を発症する指定難病であり、根本的な治療法はありません。

そのため、皮膚と粘膜の保護が重要です。

詳しくみる ⇒参照元: 「表皮水疱症」とは?症状・原因・治療方法も解説!【医師監修】

表皮水疱症の病型

表皮水疱症とはどのような病気ですか?

皮膚が剥がれて水疱ができる病気

表皮水疱症は、皮膚の接着構造が生まれつき少ないか消失しているため、日常生活の力で皮膚が剥がれて水疱や潰瘍ができる病気です。

主な病型は、表皮が千切れる単純型、表皮と基底膜の間に剥がれる接合部型、基底膜と真皮の間に剥がれる栄養障害型があります。

また、キンドラー症候群も表皮水疱症の一種とされています。

詳しくみる ⇒参照元: 表皮水疱症(指定難病36)