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マイアミ・マーリンズはなぜ貧乏球団と呼ばれているのか?MLBの収益分配制度とは!?

マイアミ・マーリンズはなぜ貧乏球団と呼ばれているのか?MLBの収益分配制度とは!?
📘 この記事で分かる事!

💡 MLB球団間の収入格差は大きく、収益分配制度が導入されている。

💡 収益分配制度は、MLBで最も低い収入のチームに資金を分配することで、戦力の均衡を図ることを目的としている。

💡 MLBの収益分配制度は、球団間の収入格差を是正する効果がある一方で、問題点も指摘されている。

それでは、最初の章に移りましょう。

MLBにおける収益格差と分配制度

それでは、まず、MLBにおける収益格差と分配制度について詳しく見ていきましょう。

🔖 関連記事の要約!マイアミ・マーリンズ
マイアミ・マーリンズ

✅ マイアミ・マーリンズは、1993年にフロリダ・マーリンズとして発足したMLBチームで、ワールドシリーズを2度制覇している。

✅ チームは、スター選手の放出による再建を繰り返してきた歴史があり、ファンから愛着が持てず、地元人気が低いという課題を抱えている。

✅ マーリンズは、MLBで最も高い経常利益を誇る一方、選手への年俸は低く、レベニュー・シェアリングや贅沢税の分配金を得ている。

さらに読む ⇒WikiwandWikiwand出典/画像元: https://www.wikiwand.com/ja/articles/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%BA

マーリンズは、分配金だけで選手予算をほぼカバーしていたというのは驚きですね。

MLBでは、ドジャースのように放映権料収入で潤うチームがある一方で、市場規模が小さく、放映権料が低いチームが存在します。中でも、カージナルス、パイレーツ、マーリンズは放映権料が低く、それぞれ年間1400万ドル、1800万ドル、1800万ドルと、ドジャースの2億5000万ドルと比較すると桁違いです。こうした格差を埋めるために、MLBでは1996年から収益分配制度が導入され、収入の高いチームから低いチームへ資金が分配されています。マーリンズは、2002年から2010年までの9年間で、約3億ドルの分配金を受け取っていたとされ、この金額は同期間のチーム年俸総額とほぼ同額です。つまり、マーリンズは、分配金だけで選手予算をほぼカバーしていたことになります。パイレーツも、分配金を受け取っているにもかかわらず、選手補強にほとんど使っておらず、ファンから批判されてきました。マーリンズに関しては、分配金を選手補強に使うように選手会が契約を結んだことで、2012年には年俸総額が上昇し、スター選手を獲得しました。しかし、その後、主力選手を次々にトレードで放出し、選手会との契約が終了したことが原因ではないかと疑われています。マーリンズのオーナーであるジェフリー・ロリアは、過去にも強引な手法でチームを買収したり、新球場の建設費用を地元自治体に負担させたりするなど、問題行動が目立っています。MLBでは、収益分配制度が、本来の目的である戦力の均衡を図る効果を発揮しているのか疑問視されています。

え、まじ!?分配金だけで選手予算カバーとかありえへんやん!

そうやね、マーリンズは、分配金をもらってても、選手補強には使わんのやろ?

分配金って、何かに使わんと、もったいないわよ!

MLB球団の収入源と格差問題

続いて、MLB球団の収入源と格差問題について見ていきましょう。

🔖 関連記事の要約!MLB】「156億円を超える可能性」大谷翔平、スポンサー収入はメジャー2位と゛14倍差 ゛と現地メディアが報道(SPREAD)

公開日:2024/07/23

MLB】「156億円を超える可能性」大谷翔平、スポンサー収入はメジャー2位と゛14倍差 ゛と現地メディアが報道(SPREAD)

✅ 大谷翔平選手はドジャースとの契約で、年俸は200万ドル(約3億1000万円)と低額ながら、スポンサー収入が1億ドル(約156億円)近くと推定され、フィールド外でも圧倒的な活躍を見せている。

✅ 米メディアの予測では、大谷選手のスポンサー収入はメジャーリーガーでトップであり、2位のブライス・ハーパー選手の700万ドル(約11億円)を大きく引き離している。

✅ 大谷選手のスポンサー収入は、NBAのヤニス・アデトクンボ、レブロン・ジェームズ、サッカーのリオネル・メッシに次ぐ4位で、他のメジャーリーガーと比べて桁違いに高い。

さらに読む ⇒dメニューニュース|NTTドコモ(docomo)のポータルサイトdメニューニュース|NTTドコモ(docomo)のポータルサイト出典/画像元: https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/spread/sports/spread-285054

大谷選手のスポンサー収入が桁違いなのは、やはりスター選手だからでしょうね。

MLB球団の収入源は多岐にわたり、テレビ放映権料、広告収入、チケット収入、グッズ販売など、様々な要素から成り立っています。2017年の収入ランキングでは、ニューヨーク・ヤンキースが6億1900万ドルでトップ、ロサンゼルス・ドジャースが5億2200万ドルで続くなど、都市規模や人気チームであることが収入に大きく影響していることが分かります。一方、収入格差は深刻な問題になっており、上位球団は巨額の資金力で選手獲得や施設整備を進め、下位球団は競争において不利な立場に置かれがちです。MLBでは、この格差是正に向けた取り組みとして、収益分配制度の改善や、選手育成プログラムの強化などが行われています。しかし、今後も収入格差は重要な課題として、リーグ全体で議論されていくでしょう。将来的には、新たな収入源の開拓や、データ分析を活用したマーケティング戦略などが重要になってくると考えられます。MLBは、収益構造の多様化と、より公平な競争環境の構築に向けて、さらなる進化を続けなければならないでしょう。

えー!大谷選手のスポンサー収入、めっちゃ多いやん!

確かに、大谷選手は、スポンサー収入もすごいよな。

お金持ちは、お金持ちでええのよね。

MLBのビジネスモデルと収益分配

それでは、MLBのビジネスモデルと収益分配について見ていきましょう。

🔖 関連記事の要約!稼ぎ方もホームラン級!?MLBのビジネスモデルを図解解説
稼ぎ方もホームラン級!?MLBのビジネスモデルを図解解説

✅ MLBは30球団を代表して一括交渉を行い、スポンサー契約、放映権契約、球場外グッズ販売を管理することで、球団格差の拡大を防ぎ、交渉力を高めています。

✅ MLBでは収益分配制度があり、各チームの純収入の31%を徴収して全30チームに均等分配する一方で、新球場建設による減価償却費などを経費として計上することで、税金負担を軽減できる仕組みがあります。

✅ MLBは、MLB Internationalなどの精鋭部隊によって、グローバルライセンス事業やメディアとの契約などを展開し、事業を拡大しています。

さらに読む ⇒すきぴおすきぴお出典/画像元: https://www.nekokabuyd.com/entry/2020/04/24/152115

MLBは、収益分配制度と精鋭部隊による事業展開で、ビジネス面でも成功しているんですね。

MLBのビジネスモデルは、30球団を代表してMLB機構が一括交渉を行うことで、スポンサー契約、キー局との放映権契約、球場外グッズ販売を管理し、球団格差の拡大を防いでいます。2018年のMLB全体の収益は103億ドルで、日本のプロ野球の6倍以上の市場規模です。MLBはスポンサー契約から得られる収益を全30球団に分配しており、2020年シーズンから全球団のユニホームの右胸にナイキのロゴを入れることで、10年間で10億ドルの収入を得ることが決まりました。キー局との放映権契約もMLB機構が一括で交渉を行い、収益を全30球団に均等に分配しますが、人気球団からは不満が出やすいことから、ローカル局との放映権契約は球団ごとに認められています。MLBは収益分配制度を導入しており、各チームの純収入の31%に課税して全30チームに均等分配することで、球団間の収益格差を是正しようと試みています。しかし、新球場建設による減価償却費をスタジアム経費として差し引く抜け道があり、ニューヨークヤンキースのように大幅な免税を受ける球団も存在します。MLBビジネスを支える4つの精鋭部隊は、MLBInternational(グローバルライセンス事業)、MLB Network(テレビ放送事業)、MLB Advanced Media(デジタルメディア事業)、MLB Properties(マーチャンダイズ事業)です。MLBInternationalは、日米野球やWBCの開催など、グローバル展開を担っています。MLBは、収益分配制度や精鋭部隊による事業展開を通じて、ビジネス面でも成功を収めていると言えるでしょう。

え、MLBって、結構、ビジネス面でも成功してるんや!

そうやな、MLBのビジネスモデルは、成功してると思うよ。

ビジネスって、難しいわよね。

日米野球界の年俸格差と放映権料収入

それでは、日米野球界の年俸格差と放映権料収入について見ていきましょう。

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✅ MLBの資金力はNPBを圧倒しており、大谷翔平や山本由伸のように日本のトップ選手が巨額契約でメジャーリーグに移籍してしまう現状がある。

✅ MLBの資金力が高い要因として、巨額の放映権料収入が挙げられる。MLBは米大手テレビ局との契約や、スポーツベッティング合法化による収入増加など、多角的な収益源を持っている。

✅ NPBの放映権料はMLBの10分の1程度とされ、日米間の選手年俸格差は広がり続けている。

さらに読む ⇒中日新聞Web中日新聞Web出典/画像元: https://www.chunichi.co.jp/article/827683

日本のプロ野球も、放映権料収入を増やす努力が必要ですね。

日米野球界の年俸格差は、特に近年顕著になっています。かつては、日米野球の報酬に米国のスター選手も驚いたほど、日本のプロ野球はメジャーに劣っていませんでした。しかし、近年はメジャーの年俸が右肩上がりなのに対し、日本の最高年俸は頭打ちとなっています。その差は、テレビ放映権料収入の差に起因すると考えられます。メジャーリーグは、近年、ESPN、FOX、TBSとの8年契約で、年平均15億ドルの放映権料収入を得ています。これは、13年までの年平均7億1100万ドルと比べて倍以上に当たる金額です。この収入は全30球団に均等配分されるため、1球団あたりにおよそ5000万ドルが分配されます。さらに各球団は地元放送局との放映権料も手にするため、その収入は年々増加しています。一方、日本のプロ野球界は、地上波での全国放送が減少し、放映権収入は厳しい状況です。また、メジャーリーグには「MLB.COM」という公式サイトからの収入もあり、特に、大リーグの全試合を視聴できる「MLB.TV」が莫大な利益を生み出しています。こうした収入源の差が、メジャーと日本のプロ野球の年俸格差を生み出している要因の一つと考えられます。

え、マジで!?メジャーの収入が日本の10倍とか、ありえん!

そうやね、日本のプロ野球も、もっと稼がないと、メジャーに追いつけんよ。

放映権料って、何でそんなに違うの?

スポーツビジネスにおける放映権の重要性

最後に、スポーツビジネスにおける放映権の重要性について見ていきましょう。

🔖 関連記事の要約!追記あり】Apple、MLBの配信でスポーツ参入。
追記あり】Apple、MLBの配信でスポーツ参入。

✅ Appleは、新商品発表会で、MLBの試合を「Apple TV+」でライブ配信することを発表しました。金曜日のナイトゲーム2試合が対象で、アメリカだけでなく日本を含む8か国で視聴可能です。

✅ Appleは北米限定で24時間配信のチャンネルを開設し、平日夜にはハイライト番組を配信する予定です。当面はサブスクリプション不要で、アプリさえ入れていれば無料で視聴できます。

✅ AppleはMLBのストリーミングサービス「MLB.tv」との差別化を図るため、北米以外での配信権を獲得しました。これはAppleのスポーツ参入の第一歩であり、今後のNFL「サンデーチケット」などへの参入も注目されます。

さらに読む ⇒放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ出典/画像元: https://www.sportmediarights.tokyo/posts/32718190/

AppleがMLBの試合を配信するというのは、スポーツビジネスにおける新たな展開ですね。

この記事は、スポーツビジネスにおける放映権の定義と、日米のプロ野球における放映権料の比較について解説しています。まず、放映権の定義は明確に法律で規定されているわけではなく、球場の施設管理権に紐づいているという点が説明されています。次に、プロ野球球団における放映権料収入の重要性を示すために、楽天イーグルスの例を挙げ、年間収入における割合を説明しています。続いて、日米のプロ野球放映権料の比較として、MLBの市場規模が日本のプロ野球の約6倍であること、MLBでは放映権料が収益の中心を占めているのに対し、日本のプロ野球ではチケット収入やスポンサー収入が中心であることを指摘しています。この放映権料の差を生み出している要因として、日本の「有料テレビ視聴」という習慣の欠如と、アメリカにおける「有料テレビ」が当たり前であるという文化的な違いが挙げられています。さらに、OTTの台頭により、あらゆる番組がいつでもどこでも視聴可能になった一方で、スポーツコンテンツは「ライブ性」という価値を持ち続けており、それが高額な放映権料につながっていることを説明しています。最後に、MLBにおけるローカル局との長期契約が、高額な放映権料の背景にあることを指摘し、日本のプロ野球においてもリーグ全体での一括管理だけでは必ずしも放映権料が上昇しない可能性があることを示しています。この記事は、放映権というスポーツビジネスの根幹を支える要素について、日米のメディア環境の違いを踏まえながら、分かりやすく解説しています。

え、AppleがMLB配信するの!?マジ!?

確かに、Appleもスポーツビジネスに参入するようになったよな。

Appleって、何で、スポーツするの?

この記事では、MLBの収益分配制度や、日米野球界の年俸格差、そして、スポーツビジネスにおける放映権の重要性について解説しました。

🚩 結論!

💡 MLBは、収益分配制度によって球団間の収入格差を是正しようとしている。

💡 MLBの資金力は、日本のプロ野球を圧倒しており、年俸格差が拡大している。

💡 スポーツビジネスにおいて、放映権は重要な収入源であり、今後もその重要性は高まっていくと考えられる。