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『コロナ禍の日本社会、本当に大丈夫?磯野真穂さんの人類学ノートが語る真実』「和をもって極端となす」とは!?

『コロナ禍の日本社会、本当に大丈夫?磯野真穂さんの人類学ノートが語る真実』「和をもって極端となす」とは!?
📘 この記事で分かる事!

💡 コロナ禍における日本の過剰な感染対策の実態を明らかにする

💡 医療人類学の視点からコロナ禍の社会構造を分析する

💡 山本七平賞受賞作『コロナ禍と出会い直す』の内容を紹介する

それでは、第一章、コロナ禍における日本の過剰な感染対策についてお話します。

コロナ禍における日本の過剰な感染対策

磯野真穂さんの経験に基づいた、興味深い分析ですね。

コロナ禍と出会い直す 不要不急の人類学ノート』(柏書房)ー著者が語る5つの魅力

公開日:2024/08/02

コロナ禍と出会い直す 不要不急の人類学ノート』(柏書房)ー著者が語る5つの魅力

✅ 本書は、コロナ禍におけるリーダーの視点ではなく、市井の人々の考え方や感じ方、行動に焦点を当て、同調圧力や空気といった言葉で片付けられない、人類学的な分析を行っている。

✅ 本書は、数値ではなく、語りや観察に基づいた質的調査を行い、コロナ禍における個人の経験が、社会状況や歴史とどのように結びついているのかを明らかにしている。

✅ 本書は、医療人類学の視点から、身体や病気が社会とどのように関わっているのかを分析し、コロナだけが特別に扱われた理由や、感染予防のために他のことが犠牲になった理由を考察している。

さらに読む ⇒磯野真穂ブログ磯野真穂ブログ出典/画像元: http://blog.mahoisono.com/b104/

なるほど、企業の感染対策は、個人の行動制限だけでなく、社会全体の文化や構造に影響されているんですね。

磯野真穂さんは、東京の大企業本社を訪れた際、コロナ禍の感染対策が徹底されている様子に違和感を感じました。特に、介護施設での経験から、企業の過剰な感染対策に疑問を抱きました。企業の社員は、感染者が出ると仕事が止まってしまう恐れがある、高齢者がいるなど、感染対策の理由を説明しましたが、磯野真穂さんは、感染リスクを恐れるあまり、合理的ではなく、社会全体に蔓延する「和をもって極端となす」という日本の文化が影響しているのではないかと考えました。「和をもって極端となす」とは、社会の調和を保つために、極端な対策が長期間続けられる現象です。おかしいと感じていても、批判を恐れ、反対運動が起こらず、対策の副作用は無視され、漫然と続いていきます。磯野真穂さんは、日本の社会構造が、現状の問い直しを行う仕組みが備わっていないため、一旦動き出した対策は、行き着く先まで進んでしまうと指摘します。

そうじゃねーかな。日本って、みんなが同じ方向向かんと、落ち着かんけん。

医療人類学の視点からコロナ禍を分析する

なるほど、コロナ禍における人々の行動や思考は、文化の影響を受けているんですね。

日本社会の「思考の癖」とは 医療人類学者がひもといてきたコロナ禍:朝日新聞デジタル

公開日:2023/12/26

日本社会の「思考の癖」とは 医療人類学者がひもといてきたコロナ禍:朝日新聞デジタル

✅ 本連載は、新型コロナウイルス感染症が社会に及ぼす影響を、医療人類学の視点から分析してきた。

✅ 特に注目すべき点は、感染対策における「正しい理解」と現実の行動の乖離、行政による行動制限の是非、そして「気の緩み」という言葉の裏に隠された社会構造の問題である。

✅ 連載の最終回では、文化人類学における「文化とパーソナリティ」という理論を導入し、日本の文化が人々の行動や思考に及ぼす影響について考察する。

さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASRDR3GFFRDNULLI002.html

日本の文化が、人々の行動や思考に及ぼす影響について、深い考察ですね。

連載「コロナ禍と出会い直す磯野真穂の人類学ノート」は、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックを医療人類学の視点から分析してきた。これまでの23回では、感染対策の「正しい理解」と現実のずれ、心身の不調の分類、移動制限の是非、感染拡大と「気の緩み」の関係など、様々なテーマを扱ってきた。最終シリーズでは、コロナ禍が浮き彫りにした「日本社会の思考の癖」に着目する。具体的には、「文化とパーソナリティ」という文化人類学の理論を導入し、日本の文化が人々の性格形成に与える影響を考察する。特に、ルース・ベネディクトの『菊と刀』を例に挙げ、日本人に見られる「きまりを守り、人目を気にする」といった行動様式が、歴史や教育によって形成されてきた可能性を指摘する。本連載を通じて、コロナ禍における様々な出来事を、科学的な知識だけでなく、社会文化的な文脈も踏まえて理解する必要性を訴えかけている。

あら、若い人は、そんなこと気にしないのかしら?私の時代は、みんな同じことを考えて、同じように行動するのが当たり前だったのよ。

コロナ禍と出会い直す不要不急の人類学ノート

山本七平賞受賞おめでとうございます。

第33回「山本七平賞」最終選考結果のお知らせ 受賞作は磯野真穂著『コロナ禍と出会い直す』
第33回「山本七平賞」最終選考結果のお知らせ 受賞作は磯野真穂著『コロナ禍と出会い直す』

✅ 第33回山本七平賞の受賞作は、磯野真穂著『コロナ禍と出会い直す』に決定しました。

✅ 本書は、コロナ禍における社会の様相を人類学的な視点から分析し、「和をもって極端となす」という日本社会の思考や感じ方の癖について考察しています。

✅ 山本七平賞は、山本七平氏の業績を顕彰するために設立された賞で、副賞は300万円、記念品として腕時計と山本七平著『静かなる細き声』の特装本が贈られます。

さらに読む ⇒PHP研究所 PHP INTERFACEPHP研究所 PHP INTERFACE出典/画像元: https://www.php.co.jp/news/2024/09/shichiheisho33.php

磯野真穂さんの『コロナ禍と出会い直す』は、コロナ禍における日本社会の文化的な背景を深く分析した作品ですね。

第33回山本七平賞を受賞した磯野真穂さんの「コロナ禍と出会い直す不要不急の人類学ノート」は、朝日新聞言論サイト「ReRon」での連載を書籍化したもので、コロナ禍における日本社会の文化的な背景や行動の癖を分析し、今後の社会を考える上で重要な示唆を与えてくれる一冊である。磯野さんは、コロナ禍で「命か経済か」「医療崩壊」といった二項対立や、人との交流を抑えることの長期的な影響について独自の視点から問題提起を行い、医療人類学という学問分野を通して、日本社会を批判的に分析し、異なる未来を創造するための糸口となる言語化の重要性を訴えた。また、自身の失業経験や研究に対する情熱、そして故・宮野真生子さんの言葉を引用し、研究者として困難に直面しても、自身の研究の価値を信じ続け、発信していくことの重要性を力強く訴えた。本書は、コロナ禍という経験を通して、日本社会の文化や行動、そして未来について深く考えるきっかけを与えてくれる貴重な一冊である。

え、まじ!?めっちゃ気になるわ!

コロナ禍が浮き彫りにした社会の分断と不平等

コロナ禍が浮き彫りにした社会の分断と不平等、深刻な問題ですね。

アフターコロナの公正社会
アフターコロナの公正社会

✅ 本書は、コロナ禍がもたらした「社会的公正」に関する問題を、政治・経済・歴史・哲学および文化面から多角的に考察したものである。

✅ 国内外の研究者が、緊急事態における正しさ、ワクチン配分制度の課題、ヨーロッパ諸国のコロナ禍への対応、APECの役割、幸福度と公正、地域統合とコロナ禍、ジェンダー格差、コロナ後の経済協力、環境と経済、文学作品における感染症の表象など、多岐にわたるテーマについて論じている。

✅ コロナ禍が突出した社会構造上の問題点や、国際的な協力の必要性を改めて浮き彫りにし、持続可能な社会のための課題と展望を示唆している。

さらに読む ⇒ 株式会社 明石書店 株式会社 明石書店出典/画像元: https://www.akashi.co.jp/smp/book/b604638.html

コロナ禍が突出した社会構造上の問題点、改めて認識させられました。

コロナ禍において、著者は緊急事態宣言を求める国民の声に恐怖を感じ、民主主義国家における自由と政府の権力制限の関係について疑問を抱いた。さらに、ハローワークでの失業者との出会いを通して、自粛要請による社会の分断や、経済的困窮に苦しむ人々の存在を目の当たりにし、社会全体の構造的な問題点に気づかされた。その経験から、著者はコロナ禍における「正義」の概念について深く考えさせられ、社会における不平等や弱者の声を聞き取ることの重要性を改めて認識した。

そうじゃねーかな。世の中って、やっぱ、お金持ちが得する仕組みになってるんじゃねーかな。

人文科学的な視点からのコロナ禍分析

人文科学的な視点からのコロナ禍分析、興味深いですね。

国・地域によりコロナ禍の捉え方が異なる原因とは?~災害社会研究に必要な人文社会科学の知見 千葉大学 大学院社会科学研究院 教授/災害治療学研究所 災害 社会研究部門長 水島 治郎 Jiro MIZUSHIMA

公開日:2024/08/13

国・地域によりコロナ禍の捉え方が異なる原因とは?~災害社会研究に必要な人文社会科学の知見 千葉大学 大学院社会科学研究院 教授/災害治療学研究所 災害 社会研究部門長 水島 治郎 Jiro MIZUSHIMA

✅ 災害は自然現象だけでなく、社会現象でもあることを指摘し、地域や社会システムの違いが災害への対応や影響に大きな差を生むという、社会学的な視点からの研究の重要性を説いています。

✅ 行政的統制と社会的統制という観点から、日本の災害時における対応の特徴として、社会的統制が強く、地域や職域といった「域」での連携が重要な役割を果たすことを分析しています。

✅ 災害に強いレジリエント社会に向けて、多様性を認め、個々の特性を生かした行動で協力し合うルール作りが必要であると主張しています。平等ではなく、それぞれの状況に応じて公正な対応をすることが重要であり、地域コミュニティの多様性こそが強みであると結論付けています。

さらに読む ⇒ CHIBADAI NEXT CHIBADAI NEXT出典/画像元: https://www.cn.chiba-u.jp/story_221107/

コロナ禍は、社会システムの違いが災害への対応や影響に大きな差を生むことを改めて認識させられました。

このような経験を通じて、著者はコロナ禍が社会に与える影響を人文科学的な視点から考察し、その成果を本連載で発信してきたことを締めくくりとしている。

あら、若い人は、そんなこと気にしないのかしら?私の時代は、みんな同じことを考えて、同じように行動するのが当たり前だったのよ。

コロナ禍における日本の社会構造や文化について、改めて考えるきっかけになりました。

🚩 結論!

💡 コロナ禍における日本の過剰な感染対策の実態を明らかにする

💡 医療人類学の視点からコロナ禍の社会構造を分析する

💡 山本七平賞受賞作『コロナ禍と出会い直す』の内容を紹介する