中国で話題の「専業子ども」とは？ 若者の新たな働き方と社会構造への問い？就職難の中国で広がる「専業子ども」という選択肢

「専業子ども」と「寝そべり」文化の関連性

「専業子ども」は、就職難や将来への不安から、従来の労働規範を拒否する動きとも関連しています。

卒業式で地面に寝そべる写真のように、競争からの離脱を表明する大学生もいます。

競争社会を拒否、家の手伝いをして収入を得る… 中国で増加する「専業子ども」とは

公開日:2023/08/02

✅ 中国の若者の間で、過酷な労働環境や就職難を背景に、キャリアアップを拒否し、親の家事や世話を手伝う「専業子ども」という働き方を選ぶ人が増えている。

✅ 専業子どもは、おつかいや掃除、食事の準備などを行い、その対価として親からお金を受け取る。その報酬額は様々だが、中国の一般的な給料と同程度を得ている人もいる。

✅ この現象は、中国の若者の間で広がる「寝そべり」や「投げやり」といったトレンドとも関連があり、現代の労働文化や競争社会への拒絶、将来への不安からきていると考えられる。

さらに読む ⇒Business Insider Japan｜ビジネス インサイダー ジャパン出典/画像元: https://www.businessinsider.jp/article/273376/

「寝そべり」文化との関連性が興味深いですね。

競争社会からの脱却を求める若者の心情が、「専業子ども」という選択に繋がっているのかもしれません。

「専業子ども」という言葉は、中国の若者の間で広がる「寝そべり」や「投げやり」といった、現代の労働文化を拒否する動きと関連しています。

これは、就職難や将来への不安から、従来の労働規範からの逸脱を促すもので、卒業式で地面に寝そべる写真のように、競争からの離脱を表明する大学生も見られます。

写真家としてのプレッシャーに疲れたリツキー・リーさんは、「専業息子」となり、祖母の介護や食料品の買い出しを行い、両親から月給を受け取っています。

この選択は、高卒のリーさんが「競争したくないから寝そべることを選んだ」という言葉にも表れており、中国で広がる「寝そべる」文化の一環です。

あらまあ！ワシも最近、やる気が出んくて寝そべっとるんよ！でも、孫の面倒は見とかんといかんから、忙しいんじゃけどね！

「専業子ども」に対する様々な視点と社会構造の問題

「専業子ども」に対しては、単なる「すねかじり」という批判がある一方で、多様な価値観を認める意見も存在します。

経済や社会の変化に伴い、若者の職業観も変化しています。

中国で゛親から給料貰う゛｢専業子供｣が流行る背景（東洋経済オンライン）

公開日:2025/09/12

✅ 中国で「全职儿女（フルタイムの息子・娘）」と呼ばれる、就職せずに実家で親の世話や家事を担い、生活費を受け取る20〜40代が増加している。

✅ この現象は、就職難、都市生活の高コスト、親との同居の増加といった背景があり、SNSやネットメディアで話題となり、若者の生きづらさを象徴する概念として定着しつつある。

✅ 2025年7月時点の若者の高い失業率（17.8％）と、過去最多の大学卒業生（1222万人）という現実が、「専業子供」が増加する要因となっている。

さらに読む ⇒ｄメニューニュース｜NTTドコモ（docomo）のポータルサイト出典/画像元: https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-903704

就職市場の厳しさや、大学卒業者の就職の難しさが、「専業子ども」という現象を後押ししている側面があるようです。

大学教授の分析も、非常に興味深いですね。

「専業子ども」という現象は、単なる「すねかじり」という批判がある一方で、若者の生き方に対する多様な価値観を認める意見も存在します。

経済や社会の変化に伴い、若者の職業観も変化しており、単なる収入だけでなく、仕事へのやりがいを求める傾向が強くなっています。

しかし、就職市場の厳しさや、特に大学卒業者の就職の難しさが、この現象を後押ししている側面もあります。

上海の大学教授は、中国の就職市場では、専門学校卒が有利な場合があり、大学卒業者は中間層として就職が厳しいと分析しています。

経済減速、不動産市場の低迷、民間企業の採用縮小などが重なり、若者が希望する職に就くのが難しくなっています。

うーん、なんか難しい話やけど、結局は『自分の好きなように生きればええんちゃう？』ってことちゃう？ 自分が幸せならそれでええんちゃう？

今回は、中国で注目されている「専業子ども」についてご紹介しました。

社会構造の変化、若者の価値観の多様化、様々な問題が複雑に絡み合っている現象だと感じました。