【東芝】東芝の歴代"社長"による放蕩と未来の行方

およそ半世紀前、東大大学院で政治思想史を学んでいた青年は、恋人を追って、最果ての地イランへ。

東芝合弁会社に現地採用されると頭角を表し、その後、社長に成り上がった男は、いつ、どこで、何を、どう間違え、東芝を奈落の底に突き落としたのでしょうか。

前述の報告書では、歴代社長による醜き人事抗争が不正を招いたことも指摘されています。

東芝は保守的な体質を持ち、経営の軽薄性を抑え、事業の継続性を堅持していた。

しかし、社長の軽薄な横暴が止められない会社になった。

東芝の経営改革に挑んだ西室氏が選択と集中を掲げたが、その後の社長たちの横暴さや経営のゆがみが東芝の軸足を失わせた。

また、東芝が切り出した事業は成長性が期待できる医療機器であり、これを買収したキヤノンは成長戦略を進めている。

さらに、CVCによる買収提案も社長の権力保持のための手段に映る。

東芝の社長になった西田氏は、海外営業で成功を収め、ノートPC「ダイナブック」のシェアを世界1位にした実績を持っています。

しかし、彼が社長になれたのは、実力だけでなく、故・西室泰三元会長・社長の引きもあったと言われています。

西田氏と西室氏は共通項として「私大文系卒」「国際営業畑」という経歴を持っており、それが彼の社長就任につながったと考えられています。

東芝の崩壊は、西田厚聰と佐々木則夫の社長時代の相克が発端とされている。

この相克が会社を壊し、東芝を救うことができなかった。

西田氏を指名した西室泰三氏も、日本郵政などの経営崩壊を見ているとの見方がある。

東芝はリーマンショック以来の経営悪化を隠すために粉飾決算を行い、米原子力事業の巨額損失を計上しました。

この悪化は歴代社長3名の引責辞任につながりました。

米原子力事業の巨額損失は、2016年の米国原発サービス子会社の買収後に発生し、福島第1原発事故後の厳格化された安全基準と見積もりを超過した建設費用が原因でした。

この事態を回避するために、東芝は成長事業の半導体やメディカル事業を手放し、海外ファンドからの出資を受けるなどの対策を取りました。

しかし、これらの対策は再建を遅らせる遠因となりました。

東芝は不適切会計問題を受け、歴代社長3人と取締役6人が辞任しました。

しかし、副社長の辞任後も彼が顧問として常勤していることが明らかになりました。

この人事については、東芝からの説明がなく、その理由は不明です。

東芝の取締役代表執行役副社長が辞任し、半導体顧問に就任したが、オフィスは変わらずに続けている。

小林清志氏が半導体顧問に就任し、会社の半導体ビジネスにおける営業資産と技術資産を活用するために会社側が判断したものである。

東芝元役員は、室町正志現社長を評価している。

室町社長は、佐々木則夫社長を説得し、四日市工場への継続的な設備投資を続けた人物として評価されている。

室町社長の強い要請もあって、室町社長は半導体顧問に就任した。

東芝の社長交代が行われました。

まず、車谷暢昭社長兼CEOが辞任し、綱川智会長が社長兼CEOに復帰しました。

その後、綱川社長が突然退任し、島田太郎氏が社長に就任しました。

この一連の社長交代は、東芝の経営危機と関連しています。

東芝は再上場を果たしており、車谷社長がCVCキャピタル・パートナーズからの買収提案を受けていたことも話題になりました。

東芝の社長交代について、青井氏の後継社長は佐藤文夫社長が選ばれました。

青井氏の条件として「重電出身、東大、副社長」が言われていましたが、半導体を率いていた川西氏は重電出身ではなかったため、社長の条件には適合しませんでした。

また、川西氏は半導体業界での評判も良くなかったため、社内外からの受け入れは難しかったとされています。

最終的には佐藤文夫社長が青井氏の後継に選ばれ、東芝の経営の品を感じさせる名門企業としての地位を守ることとなりました。

東芝で会長や社長を歴任した西田厚聡氏が2017年12月8日に急性心筋梗塞で死去した。

西田氏と東芝の出会いは、イランの東芝子会社（照明ランプ生産）から始まった。

西田氏は異色の人材であり、東芝にはいない存在だった。

西田氏は東芝で長いキャリアを積み、会長や社長を歴任した。

東芝は複数の買収提案を受け、再建案を公募しました。

国内外の10社が提案を実施し、その中から4社に絞られました。

最有力の提案は日本産業パートナーズ(JIP)による買収提案でしたが、多額の買収費用が問題となりました。

交渉の行方はまだ定まっていません。

西田氏が東芝の社長を退いてから10年にも満たない現在、誰が東芝の窮状を想像できたでしょうか。

そして、米国原子力事業の買収をはじめとして、名門崩壊のトリガーを引いたのは、西田氏と糾弾されてもいます。

本書は名門企業に一瞬の栄光と、果てなき絶望をもたらした異端経営者の歩みを追いながら、名門企業崩壊の内幕に迫った意欲作です。

※西田厚聡氏は、2017年12月8日に永眠されました。

ご冥福をお祈りいたします。

1875年に田中久重が創業した田中製造所と、1890年に日本で最初の白熱灯製造会社として創設された白熱舎が、東芝の前身となった。

田中製造所は電機メーカーとして発展し、白熱舎はエレクトロニクス製品の開発を手がけた。

1939年に両社が合併して東京芝浦電気株式会社が誕生した。

東芝の初期の歴史は、日本の重電産業とエレクトロニクス産業の発展を物語っている。

また、1878年に藤岡市助が日本で初めてアーク灯を点灯し、国産電球の製造に向けて白熱舎が設立された。

田中製造所と白熱舎は、水車発電機やラジオ用送信機など、日本初の機器を次々と開発した。

関東大震災を乗り越え、医療機器やラジオ分野にも参入し、日本の技術革新を牽引した。