"エビ"の豆知識とは何？

甲殻類に関する疑問に専門家が答えた『エビ・カニの疑問50』。

エビやカニの仲間は昆虫やクモとは異なり、ヒゲ（触角）が2対あり、脚が2叉に分かれることが特徴です。

甲殻類は海の生物の約20％を占めており、エビやカニなどがその一部です。

この本では、エビやカニの生態や料理に関する疑問に答えるだけでなく、意外な生き物やおいしい食べ方についても紹介されています。

天然えびは海で育ち、栄養分を豊富に摂取しているため、身がしっかり締まって旨みや甘みが豊かです。

一方、養殖えびは養殖場で育てられており、鮮度は均一ですが、油が汚れやすく身が固くなりやすいです。

天然えびはタイガーえびやホワイトえびなどの種類があり、寿司や天ぷら、焼き物などに重宝されています。

養殖えびはBTえびやバナメイえびなどの種類があり、天ぷらやフライにすると色が艶やかで見栄えが良いです。

最近では、養殖えびの需要も広がっています。

エビの殻には動物性食物繊維の「キチン・キトサン」が含まれており、血中の悪玉コレステロールを下げる作用や免疫活性作用、肥満防止、整腸作用などがあります。

また、エビに含まれるアミノ酸の一種「タウリン」は、血中の悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを増やす作用や血圧を正常に保ち肝機能を改善する作用があります。

エビの殻はサプリメントや化粧品素材としても利用されており、美容においてもシミやシワの予防に効果的です。

エビには魚と同様にえらがあり、そこから水分を取り込んで呼吸しています。

えらが乾くと体の水分が減り、命の危険が増します。

おがくずを入れることで乾燥を軽減し、体内の水分を維持することができます。

エビのえらは水分を取り込んで呼吸するために使われます。

また、エビは脂質をあまり含まず、高たんぱくで低カロリーな食材です。

エビは世界中で利用されており、肌や髪のツヤ・ハリに作用するタウリンや、骨を丈夫にするカルシウムが含まれています。

エビの調理の際には、背ワタ（腸）を取り、尾の先端を切る下処理が行われることが多いです。

また、エビを使った料理は多種多様であり、刺身、茹でエビ、焼きエビ、佃煮、グラタン、寿司、天ぷら、エビフライなどがあります。

エビは細菌に弱いため、鮮度管理に注意が必要であり、食物アレルギーを起こしやすい食品とされています。

幼生や稚エビは、1～2日おきに脱皮し、成長するにつれて脱皮の間隔が長くなります。

海老は、春夏秋冬、際限なく脱ぎ続け、決して凝り固まらない、常に柔軟に保つ弾力性に富んだ生き物だったのです。

海老料理は、おめでたい席にうってつけです。

また、海老は脱皮を繰り返して成長することから、若返りや生命力の象徴とされます。

海老の豆知識として、海老の和名や英名、体表の色素についても紹介されています。

海老（エビ）にはアスタキサンチン、コラーゲン、タウリン、グリシン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ビタミンＥ、亜鉛、鉄などの栄養素が含まれており、それぞれが様々な機能性を持っています。

アスタキサンチンはビタミンＥの約25倍のお肌への効力を持ち、抗酸化力はビタミンＥの500～1000倍と言われるほど強力です。

コラーゲンはお肌の新陳代謝を高め、関節や腱、靭帯を強くします。

タウリンは血中のコレステロールを減らし、脳内では神経伝達物質として作用し、高血圧を改善します。

グリシンは美肌に必要なコラーゲンを構成する重要なアミノ酸であり、アルギニンは精力増強効果があります。

アスパラギン酸は生体を維持するミネラル類を体の様々な部分に運び、グルタミン酸はたんぱく質の合成や分解、他のアミノ酸への転換、尿素の結合など体内の生理現象に重要な働きを担います。

ビタミンＥは活性酸素を消去する抗酸化作用があり、亜鉛は皮膚や粘膜を作るコラーゲンの代謝を促し、鉄は赤血球を作り、酸素を結合し運搬と貯蔵をします。

桜蝦のような殻ごといただける種類はカルシウムも同時に摂れます。

エビの赤い色は「アスタキサンチン」と呼ばれる色素で、熱を加える事で赤く変色します。

このアスタキサンチンは強い抗酸化力を持ち、紫外線などから皮膚や眼を保護する効果が期待できます。

歩く海老に泳ぐ蝦。

違いはあってもどちらも美味しいエビ。

エビは立派な姿から、慶事の際に使われる高級食材です。

腰の曲がった様が長寿に繋がるという説や、ゆっくりと歩く様が御年配の方を連想させるため、「海」と「老」を当てたとする説があります。

また、「蝦」とは遊泳型に分類される小型のエビを指し、車蝦や大正蝦、牛蝦（ブラックタイガー）、芝蝦、桜蝦などが代表的な種類です。

甲殻類は十脚目に属し、昆虫やクモ、ダニなどとともに節足動物門に分類されます。

甲殻類の特徴は、脚が分かれていることと触角があることです。

また、甲殻類はミジンコからタカアシガニまでさまざまな大きさの生物が含まれており、主な生息域は水中です。

カニは横に歩くことが一般的ですが、一部のカニは前後方向に歩くこともあります。

甲殻類の脚の付き方や甲羅の形状は、歩行方法によって異なる特徴を持っています。

えびは結婚式やお祝い事などの料理に欠かせない食材であり、古くからめでたいときに食べられる行事食として使われています。

また、えびは縁起が良い食材であり、日本人の食を楽しむ文化と共に使われてきました。

さらに、えびは長寿に関わる栄養素をたくさん含んでおり、健康にも良い食材とされています。

エビの栄養成分としては、良質なタンパク質やビタミン、ミネラル類を含んでおり、低脂肪ながら体に良い影響を与えるとされています。

特にビタミンEの含有量が多く、抗酸化作用や生殖機能の維持などの効果があります。

エビは世界各地に約3000種ほど生息しており、日本だけでも約700種が確認されています。

養殖海老と天然海老の食べ比べも楽しめます。

年末に向けて、海老の豆知識を知るきっかけになってもらえたら嬉しいです。