イギリスの木の種類を探訪する

イギリス人はオークなどの自然林が大変好きであったこともあって、経済的に価値の高い針葉樹の人工林に対しては、それほど魅力を感じなかったのではといわれている。

イギリス人のオークに対する感情は強く、昔からオークはイギリスの木とさえいわれていた。

オークは木の王様と呼ばれ、雷が落ちることが多かった。

神々がオークを通じて天から地に降りてくると信じられていた。

オークは巨樹・老樹として崇められ、政治や裁判にも関与していた。

また、イチイのような長命な木は長寿のシンボルとされた。

イギリスでは自然林の伐採により軍備を強化し、産業を発展させたが、後に自然回帰の思想が生まれた。

現在、イギリスには美しい巨樹・老樹が残されている。

森林面積の80%を占める樹種16種のうち、9種類が外来の針葉樹で面積の45.5%を占めている。

代表的なのが、「シトカトウヒ」、「ロッジポールマツ」でアメリカ原産。

林業価値の高い(生産性の高い)ものである。

残りのイギリス原産樹種7種類のうち、針葉樹はヨーロッパアカマツのみ。

イギリス最高峰のガーデニングショップ「ピーターシャム・ナーサリー」では、ディクソニアの鉢植えやFern（羊歯）のコーナーがあり、巨大なディクソニアが販売されていた。

また、苗コーナーでは背丈を越す羊歯も並んでいた。

筆者はこのショップで羊歯柄の鉢カバーを記念に買った。

日本ではまだ馴染みのない木生羊歯だが、イギリスでは都会のトレンドスポットでも人気の植物となっている。

イギリスでの林檎栽培の歴史にはアップダウンがありましたが、19世紀末から20世紀初頭にかけて新品種の改良がピークに達したといいます。

イギリスの林檎が特においしいのは、雨が多い気候ゆえ、ゆっくり時間をかけて実が成長するためだそうです。

その間にしっかりと林檎の実全体に風味が行き渡るというわけです。

イギリスの大部分は5,000年くらい前までは、オーク、ブナ、ニレなどの温帯の落葉広葉樹林で覆われていた。

しかしその後、人間による伐採が進み、現在では、この自然林はほとんど残されておらず、隔絶された谷間等にわずかに残っているのみである。

イギリスのケルトの教会には、A.D. 560年頃に建てられたイチイの木があったと考えられています。

イギリスやウェールズの教会では、イチイの木が植えられ、イチイの神聖さがキリスト教に取り入れられました。

イチイの木とヨーロッパの町の名前には深い関係があり、例えばイギリスの町「ヨーク」はイチイの町を意味しています。

また、イギリスの英国国教会の大司教は「イチイの男」と呼ばれ、重要な書類にサインをする役割を持っています。

しかし、スコットランドでは教会とイチイの関連性はないようです。