ペットブームの影響でペット飼育数が急増中？

最近の調査によると、ペットの飼育頭数が増加しているようです。

犬の飼育頭数は2019年から2022年にかけて増加し、特に2020年以降は40万頭近くで推移しています。

同様に、猫の飼育頭数も3年連続で40万頭を超える水準となっています。

一方で、ペット・ペット用品の販売額は頭打ち傾向にあることが商業動態統計から示されています。

この増加の背景には、新たに飼育を始める人が増えたことが挙げられます。

犬と猫の飼育における阻害要因について調査が行われ、犬の場合、散歩の負担が12.4％となっており、金銭面での負担も大きな要因であることが明らかになった。

猫の場合、散歩の負担を理由にあげる人は1.4％にとどまり、金銭面での負担も比較的低い。

また、犬の飼育にかかる費用は猫の２倍近く高く、特にフード代については大型犬＋中型犬の区分での上昇が著しいことが示された。

さらに、有償での入手を希望する割合も犬の方が高く、予算の上限も猫より高いことが報告されている。

ペットを飼う世帯が減少している一方で、昨年のペットに対する支出額は前年比で10.8％増加し、1368億ドル（約18兆円）に達した。

これにより、ペット関連への支出の総額は国内の航空便や国内の住宅建築、美容関連を上回る規模となった。

このデータはAPPAによるものである。

2020年には高齢者人口が日本全体の約30％にもなり、その後も「少子高齢化社会」が進むことが予測されています。

現在減少傾向にある犬・猫の飼育状況が変わらずに進むと、人〈飼い主さん〉もペット〈犬や猫〉も長寿で高齢、若年層の飼い主さんが増えずに、全体の飼育頭数も減少する、といった状況を迎えることになります。

これから、このような社会環境の変化にどう対応していくか、何かできるのかを動物医療業界だけでなくペットに関連する企業や団体を含め全体で考え、取り組んでいく必要があります。

世界には飼い犬が4.7億頭、飼い猫が3.7億頭いる。

犬・猫の飼育数は米国がトップであり、上位には中国やブラジル、ロシア等がランクしている。

ペットやペットケア製品は生活必需品ではないため、国の経済成長により中間層が拡大し、可処分所得が増加するとペットの飼育数が増加し、ペットの家族化、さらには家族の一員であるペットに対する消費が拡大する。

ペットヒューマニゼーションはペットの家族化と消費拡大につながる。

ペットは単純な愛玩対象としてではなく、コンパニオン（家族や友人）のように存在感を増し、飼い主との関係が強調されるようになってきた。

ペット用品も多様化し、高品質化しており、飼料についても、原材料にはすべて人が食べる水準の食材を使い、商品の多彩化・高額化につながっている。

ペットの高齢化も進行中だ。

最近の報道によると、一部のホームセンターでは生体の取り扱いをやめるというニュースがあり、これがペットフードの入手先にも影響を与えている可能性がある。

犬猫調査によると、2020年から2022年にかけて、犬猫のドッグフードやキャットフードの入手先が変化しており、ホームセンターやディスカウントストアからの入手が減少し、インターネット通販やドラッグストアからの入手が増加している。

この変化がペット・ペット用品販売額の頭打ち傾向に影響を与えている可能性がある。

また、ペット・クリニック（動物病院）の活動も変化しており、2016年度から2020年度まで拡大傾向にあったが、2021年度に大きく下落している。

ペットフード協会が実施した「全国犬猫飼育実態調査」によると、犬の飼育頭数が減少傾向にあり、近年減少していることが明確に数字で示されている。

この調査は50,000人を対象に実施され、ペットフードの事業者を中心とした99社によって行われたものである。

2020年以降、ペットやペット用品の販売額は8期連続で増加しており、ペット関連年間支出調査では犬が345,572円、猫が169,247円と微増傾向になっています。

犬の支出において増加が顕著なのは「サプリメント」であり、ペットテックについての調査結果では、新たに購入した品目のうちIoTアイテムで最も多かったのは「見守りカメラ」でした。

ペット業界の専門団体であるAPPAによると、ペットを飼う世帯の減少の36％は、ペットが死んだ後に新たな動物を迎えていないことによるものだという。

APPAのピート・スコットCEOは、「おそらく団塊の世代がペット飼育から卒業したためだろう」と分析している。

しかし、この理由はペット飼育世帯の一部を占めているに過ぎないという。