ウシジマくんと楽園くんの闇バイト秘話

最近の若者はファッションやオーラに騙されやすい。

SNSの影響で個人が直接発信できるようになり、他の人ができないことを披露すれば瞬く間に注目を集められるが、秀でた所がない者は迷惑行為でしか表現できない。

ファッションや主催者に魅了される若者は、自身と同じように地に足のついていない人間に魅力を感じ、経験に基づく判断材料がないためにオーラや雰囲気に騙されてしまう。

彼らは自分にも賢さがなければ他人の賢さは理解できないものの、東京で養分にされるのはそんな思い上がった子たちだ。

無策で上京する若者は大抵が何ともならない。

自分が与えられていないことへの不満ばかり出てくる。

東京の魅力と若者の現実、そして東京での生活について探る。

ウシジマくんの楽園くん編は、これまでの社会の闇が多い話とは異なり、詩的な場面や青春チックなシーンが増えています。

主人公の中田が登場し、彼のニックネームである「センターT」という語呂の良さも特徴的です。

読者モデルの話でありながら、新たな雰囲気が楽園くんに加わっており、切なさも感じさせる内容となっています。

ウシジマくん「楽園くん」感想まとめでは、主人公であるセンターTの視点からのセリフや心情が面白く描かれており、通常は主人公にとって恐ろしい存在である丑嶋が、楽園くん編ではあまり出てこないことがセンターTの主役性を強調している。

また、ハブという危険な人物に対して恐れを示さず、堂々とした態度を見せる描写は、その背景にある修羅場を想像させる。

都会でオシャレを極めることで自己表現を見出す中田の物語。

彼が憧れる“G10”からの誘いにより、金策に走る展開が描かれる。

一方、闇金融の丑嶋は返済能力に欠ける人間相手に暴利を貪る姿が描かれる。

「闇金ウシジマくん」とは、登場人物が救いようのない状態まで転落し、非常なアウトロー達が登場する作品であり、そのため怖い、後味が悪い、欝漫画などと言われています。

作者の真鍋先生は、漫画の題材のため徹底した取材を行い、そのリアルな描写はその表れとされています。

排水口の髪の毛からやくざの事務所の冷蔵庫まで、一般的な取材とは異なる徹底した取材がウシジマくんを作り上げています。

「闇金ウシジマくん」は闇金融業者の丑嶋を中心に、債務者の墜ちていく様子と末路を描く怪作。

お金モノのマンガとしては非常にエグく、読むとしばらく生きているのがイヤになるほどの破壊力がある。

しかし、その怖さにも関わらず、読者を引きつける魅力がある。

同じ闇金融モノの「ナニワ金融道」とは異なり、普通の人がある瞬間に道を踏み外して転落していく恐怖とリアリティを描く物語ではなく、登場人物たちは最初から踏み外してしまっている。

その違いが作品の魅力の一端を担っている。