海外アーティストの視点から見る現代アートのグローバル化とその影響について

現代アート界では、美術館、国際展、アートフェアが重要なインフラを構成しています。

８０年代まで限られた場所で行われていた国際展も、現在は世界２５０か所以上で開催され、世界中で多数の作品が発表されています。

このような状況下で、作品の評価は展示される場所や文脈によって異なり、キュレーターや地域の視点も重要視されています。

また、市場も変化し、新興国の経済成長によって現代アート市場が強化される一方で、格差の拡大も指摘されています。

昨年の調査によると、現代アートの市場は急速に成長しており、特にアメリカとアジアが市場の大部分を占めています。

アジアでは香港が中心的な役割を果たし、新興国では新たな富裕層やミレニアル世代がアート市場を支えています。

一方、美術館や博物館では、植民地時代の文化財返還や脱植民地化の動きが議論され、新たな課題が生まれています。

日本の現代アート界は、国際社会において存在感を示すためには、国内外のコミュニティとの連携を強化し、国際展への積極的な参加を増やすことが重要です。

また、地域社会との関わりを深めることで、日本のアートが持つ独自性や魅力を世界に発信することが求められています。

しかし、現状では日本の存在感は希薄化し、国際展への参加も少ない状況です。

このような危機感を受け止め、国内外のアートシーンと連携し、日本の現代アートを世界に広く知らしめる取り組みが求められています。

日本の文化庁が2014年に初めて現代アートのための予算を計上し、国家の文化政策として、現代アートの振興を図ることの重要性に触れています。

また、国際発信の強化を目指すインフラ整備を始めており、これまで外務省が担ってきた現代アートの海外発信について、他の関連省庁を横断する組織体制の整備と国家戦略としての施策を進めることが課題とされています。

さらに、市場活性化の必要性が指摘され、経済界も巻き込んだ対策が求められています。

教育面でも、現代アートを世界を知るガイドブックとして捉え、図画工作とは別の、総合学習的な領域を設けるべきだとの提言があります。

現代アートの世界的な画家13人を紹介。

バスキアの評価は今後も高まり続ける見込み。

他にもドイグやグロッチャンなどの注目アーティストも紹介。

ニューヨークを拠点に活動する画家、ジョン・カリンは、古典絵画の技法を用いて、現代社会で論争を招くような性的タブーなイメージを取り入れた肖像画を描くことで知られています。

彼の作品は約6億円で落札され、非常に評価の高い画家となっています。

一方、マルセル・デュシャンはフランス出身で、20世紀美術に大きなパラダイムシフトをもたらしたアーティストです。

初期はキュビスム風の油彩画を描いていましたが、1917年に発表した「泉」でアート界に議論を巻き起こしました。

20世紀以降の現代アートは、「泉」をきっかけに、「問いを投げかける」や「思考を深める」ことに目的が変化し、一種の知的ゲームとなりました。

アンディ・ウォーホルやジェフ・クーンズなどのアーティストが大衆的なイメージを作品に取り入れ、時代の反映として高く評価されています。

また、現代アート界で注目されている新進アーティストも紹介されています。