笠置シヅ子のマネージャー山内義富の栄光と転落とは...？

笠置シヅ子のブギの女王という成功の裏には、辣腕マネージャーの山内義富の存在がありました。

山内はシヅ子をブギの女王に導き、シヅ子の全盛期を支えました。

しかし、山内はギャンブルにのめり込み、多額の借金を抱え、シヅ子の金を横領して失踪してしまいました。

笠置シヅ子は娘のヱイ子を出産後、歌手として復帰し、大スターになりました。

このとき、マネージャーを務めていた山内義富を信用して、財産管理も任せていました。

1950年、笠置シヅ子と服部良一はアメリカ公演を企画しましたが、アメリカの興行主から、美空ひばりが笠置シヅ子の歌を歌うというクレームが入りました。

美空ひばりは、笠置シヅ子の歌を本人そっくりに歌い、「ベビー笠置」と呼ばれて人気になっていました。

興行主は、笠置シヅ子のモノマネが本人より先に来て歌われたら興行にならないとして、苦情を言ってきました。

服部良一は、美空ひばり側に、服部良一の作った曲はアメリカ公演では歌ってはいけないと通達しましたが、美空ひばりは無視して渡米して歌いました。

この出来事がマスコミで大きく報道され、「笠置シヅ子と美空ひばりは不仲だ」「笠置シヅ子は美空ひばり荷嫌がらせをしている」と報道されました。

しかし、実際には、笠置シヅ子と美空ひばりの歌手同士の問題ではなく、歌手の周りにいてマネジメントする人たちの問題でした。

美空ひばりのマネージャーが笠置シヅ子に不利な発言をし、マスコミが過激に煽った報道をしたことも問題でした。

笠置シヅ子のマネージャーである山内義富は、敏腕プロデューサーで、シヅ子に信頼されていた。

しかし、ある事件がきっかけでシヅ子との関係は終わり、マネージャーも解雇されることになった。

その事件とは、山内義富がシヅ子の財産を私腹を肥やしていたことだった。

シヅ子と山内義富の関係は破局し、シヅ子の財産は山内義富から没収されることになった。

シヅ子は山内義富を兄や叔父のように慕っており、彼に全幅の信頼を寄せていました。

山内はシヅ子のマネージャーとしてだけでなく、私生活でもシヅ子を支えていました。

彼はシヅ子と吉本穎右の交際を承知しており、忙しい仕事の合間にシヅ子と穎右を箱根に静養に連れて行ったり、穎右が帰阪する際にはシヅ子と一緒に琵琶湖まで見送ったりしていました。

1944年、中島信が借金の返済のため、笠置シヅ子さんの楽団を勝手に売却した。

このことが原因で笠置シヅ子さんはソロとして音楽活動を続けていくことになった。

また、ブギウギ・五木ひろき演:村上新悟さんは、戦争で夫を亡くした女性とその子供のために、楽団のお金を使っていたが、楽団を売ったあと、スズ子たちの前から姿を消した。

山下達夫のモデルになった山内義富は、大阪出身で、コロムビアレコードに入社し、制作部で音楽のプロデュースなどをてがけました。

戦中、戦後は吉本興業に入社していました。

コロムビア時代に服部良一が作曲、笠置シヅ子が歌った「アイレ可愛や」をプロデュースしています。

笠置シヅ子は、吉本興業に入社した山内義富さんと暮らし始め、1946年に頴右さんが大阪に戻った後、妊娠した。

頴右さんは笠置シヅ子との結婚を切り出せず、対立を避けるために、山内義富さんと協議を重ねて、子どもの認知と入籍を約束した。

しかし、頴右さんの病状が悪化し、笠置シヅ子は大阪に行きたいと懇願したが、出産日が近いため、山内義富さんは出産を優先するよう説得した。

そして、頴右さんが亡くなったことを山内義富さんから告げられ、笠置シヅ子は激しく悲しんだが、母親の心労を考え、死の詳細を冷静に聞いた。

その後、吉本興業から1万円の御祝い金が届けられ、笠置シヅ子は山内義富さんに相談して受け取ることにした。

笠置シヅ子は、山内義富さんを信頼していた。

戦後の芸能界は暴力団との付き合いで楽屋で賭け事や合成麻薬の売買がされていた。

賭け事や麻薬の依存症になる芸能関係者も多くいたといいます。

山内義富はヒロポンを買うために賭けマージャンにハマり、多額の借金をつくり、シヅ子の財産(当時の350万：現在でいう1億)を使い果たしてしまいました。

その為シヅ子は山内義富をマネージャーからクビにして関係が終わったそうです。

シヅ子はこの350万で世田谷に家を建てる予定だったそうです。

昭和25年（1950年）当時、山内義富はヒロポンという合成麻薬に依存症になり、ヒロポンを買うために借金を多く作りました。

笠置シヅ子から管理を任されていた財産350万円（現在の価値で１億円近い）を持ち逃げして、借金の返済とヒロポンを購入するために使用しました。

このとき笠置シヅ子は世田谷に家を新築する予定で工事の契約も済ませましたが、その新築資金として用意したお金を持ち逃げされたため、笠置シヅ子はアメリカから帰国後、失った財産を穴埋めするために地方公演も積極的に行い必死に働くことになりました。

五木は、バンドの資金を横領し、長野に住む子持ちの未亡人・ナツの生活を支えるために送金していた。

また、五木は村山興業からも多額のお金を受け取っていたが、鈴子には内緒にしていた。

五木は、置手紙を残して失踪し、バンドは解散の危機に陥った。

山内義富さんは笠置シヅ子さんのマネージャーであり、絶大な信頼を寄せていましたが、楽団を興行会社に売却してしまい、結果的に解散させてしまいました。

山内さんは、戦前コロムビアレコード制作部に勤務されており、笠置さんのレコードのプロデュースもされていました。

山内さんのマネージャーとしての力量は絶大で、笠置さんも全幅の信頼を寄せていたそうです。

NHK朝ドラ「ブギウギ」では美化された笠置シヅ子のマネージャー交代劇だが、実際はマネージャーの山内が笠置の稼ぎを使い込み解雇された。

笠置と山内は同居するなど親密な関係だったため、笠置は裏切りに深く傷ついたと考えられる。

山内氏は、単なる仕事上のマネージャーではなく、笠置シヅ子の人生において、親身になって世話をする参謀のような存在であった。

彼女の癖の多い性格にも対応し、妊娠が発覚した際にも慎重な助言を与えたり、手紙ではなく直接会うことを勧めるなど、笠置の私生活にも深く関わり、兄や叔父のような関係性を築いていた。

山内義富は、笠置シヅ子のマネージャーでありながら、私生活においても親身な相談相手だった。

山内は笠置の海外公演やコロムビアレコードでの勤務経験から、マネジメント業務だけでなく、笠置の人生の指南役も担っていた。

笠置の自伝では、山内を「兄か叔父さんみたいな関係」と表現し、彼の親身なサポートに感謝を述べている。

山内は笠置の妊娠や吉本エイスケの死去など、私生活における重要な局面でも助言や支えを提供し、笠置にとってなくてはならない存在だった。

NHKドラマ「ブギウギ」では、人気絶頂期の歌手スズ子がマネージャーの山下をクビにする場面が描かれている。

しかし、実際の理由はドラマとは異なり、山下がスズ子の稼ぎを使い込み、解雇されたためだった。

スズ子は山内と家族同然の仲だったため、彼の裏切りに深く傷ついたと考えられている。

ドラマでは、山下はスズ子の恋人愛助の死後、心を失って辞職し、未経験の甥タケシを後任に紹介する。

しかし、タケシは要領を得ず、スズ子は彼を叱咤激励する。

そして、本番直前に謝罪に来たタケシを受け入れ、最高のパフォーマンスを見せる。

スズ子は、これまで多くの人から学んだことを、今度は自分が教える番だと語る。