トヨタ副社長歴代リストと、学歴に関係ない歴代社長の横顔

トヨタには「おやじ」と呼ばれる人が多く、その言葉には包容力を感じるという。

おやじとは、仲間から親しみを込めて呼ばれる人のことで、間違ったことをすればちゃんと叱ってくれる存在である。

トヨタには、豊田章一郎名誉会長、張富士夫相談役、大野耐一さん、成瀬弘さんなどが「おやじ」と呼ばれている。

トヨタ自動車は、学歴や門閥に関係なく、多様性と自由を重んじることで、優秀な人材を育成し、成功を収めてきた企業です。

中学卒業後、トヨタ技能者養成所（現トヨタ工業学園）を経て入社し、現場出身者初の副社長になった河合満さんの例からも、学歴や門閥にとらわれることなく、実力と努力が評価される企業であることがわかります。

また、トヨタ自動車は、現場の声を重視し、現場で働く従業員の意見を積極的に取り入れることで、改善を積み重ね、競争力を高めています。

佐藤恒治氏は1992年にトヨタ自動車に入社し、カローラやプリウスなどの主力車種の部品開発に携わった。

その後、高級車「レクサス」を担当し、章男政権下では、トップ肝入りの「水素エンジン車」の開発を主導した。

また、レクサス事業全体のトップにも任命され、EV（電気自動車）版レクサス導入の推進役になった。

トヨタ英二氏は、現場主義を重視し、ものづくりに愚直なトヨタイズムを根付かせた。

彼は、生産に携わる社員らがカイゼン（職場改善）のアイデアを出し合う活動を発案し、現場に根付かせた。

ジャスト・イン・タイムなどで知られる「トヨタ生産方式」を前線で指揮したのは故大野耐一氏だが、英二の後押しがあって定着したと言われる。

石油ショックや円高などに見舞われたものの、順調に業績を伸ばした。

車の命名では、クラウン（王冠）やカローラ（花冠）、コロナ（光冠）など冠にまつわる名前にこだわった。

軍需企業に指定されて軍需省の統制下に入り、生産は軍需品中心に。

GHQによる財閥解体の対象からも逃れ、戦後の自動車工業の復興において相対的に有利な立場に立った。

豊田章男氏はトヨタの社長在任期間中、様々な悔しさと向き合ってきた。

創業家生まれのボンボンと色メガネで見られること、何やっても斜に構えて言われること、トヨタにはこんなクルマづくりはできないでしょ？

と言われることなど、数多くの悔しさが原動力となり、社長在任期間を駆け抜けてきた。

トヨタは、新体制のテーマを「継承と進化」とし、豊田章男社長が築いてきた「商品と地域を軸にした経営」を継承しつつ、クルマづくりの基盤を生かした「町いちばんのクルマ屋」の進化を目指す。

13年間で培った素性の良いクルマづくりや開発効率の向上、グローバルな事業構造、モノづくり改革による損益分岐台数の改善、そして「もっといいクルマをつくろうよ」という価値観を継承し、新体制で実践していく。

三重県津市出身の奥田碩は、裕福な家庭で生まれましたが、第二次世界大戦の空襲で実家が全焼し、祖母の家に疎開しました。

その後、奥田証券の破綻により、債務超過のため相続放棄を余儀なくされ、貧しい生活を送ることになりました。

また、幼少期から柔道を始め、負けず嫌いな性格で、会社での栄達を望んでいました。

張富士夫氏は、1999年から2006年まで8年間、財界トップの経団連会長を務めました。

同氏は、同職に加えて、日本経済団体連合会の会長も務めていました。

張氏は政財界で大きな影響力を持っていましたが、その評価は毀誉褒貶さまざまでした。

2006年に両方の会長を退任した後も、同氏はトヨタ自動車の取締役相談役や内閣特別顧問などの要職を歴任しました。

奥田碩は、1982年にトヨタ自動車の取締役となり、1995年から1999年まで社長を務めました。

社長時代には、ハイブリッドカー「プリウス」の発売、F1への参戦、ダイハツ工業の連結子会社化など、数々の改革を実施しました。

また、稟議書の決裁速度の速さでも知られており、その経営手腕は一般的に高く評価されています。