ガッツの隠された裏の顔：ファルネーゼに秘められた真の力

主人公ガッツは「自由」に生きるため神に対抗する一方、裏主人公ファルネーゼは「評価」を得るため神に仕える。

この対照的な行動理由は、物語の展開を左右する。

ガッツの「現実主義者」的な性格は戦略に長けるが、ファルネーゼの「魅了する人」的な性格は賞賛を得ることに秀でている。

二人は正反対の性格で得意不得意も逆転しており、ガッツの苦手な「周りの評価」はファルネーゼの得意分野となる。

ファルネーゼは当初わがままで自分勝手だった。

しかしガッツと出会い、自身の無力さを痛感する。

悩んだ末、ガッツと共に行動することで、秩序を超えた真実を知り、闇の中で生き抜く術を学びたいと願った。

ガッツがファルネーゼの同行を認めたのは、彼もまた自身の無力さを感じていたから。

お互いに期待を抱き、行き詰まりを打破するために共に旅をすることを選んだのだ。

ガッツはかつて聖鉄鎖騎士団の一員として、彼女を守り抜くという重圧に苦しんでいた。

しかし、グリフィスの復活により、現世と幽界が重なり、獣鬼が出現したことをきっかけに、ガッツは騎士団を抜け、信頼できる仲間たちと出会い始めた。

仲間には、ガッツを追ってきたファルネーゼとセルピコ、剣士を目指すイシドロ、魔女見習いのシールケなどがおり、ガッツは彼らの助けを借りて旅を続けていく。

シールケは、ガッツに狂戦士の甲冑を託したフローラの弟子であり、ガッツは使徒の軍団やクシャーン帝国といった強敵に立ち向かうために、この甲冑を纏うことになる。

黒い剣士として復讐の旅を続けるガッツは、使徒や悪霊との戦いで疲弊していた。

彼を「闇の鷹」とみなす聖鉄鎖騎士団に包囲され、捕らえられてしまう。

ガッツはファルネーゼを人質に脱出するが、悪霊に襲われ、ファルネーゼは恐怖のあまり神に祈れなくなってしまう。

夜が明けると悪霊は鎮まり、ファルネーゼは聖鉄鎖騎士団に戻る。

ガッツは、荒々しい性格やトラウマを抱える過去を持つが、純粋な自己承認欲求があり、親しくなると好意的な一面を見せる。

しかし、女性たちが惹かれる真の理由は、彼の極限まで鍛え上げられた肉体と卓越した剣技によるたくましさにある。

ベルセルクでは、主人公のガッツと裏の主人公であるファルネーゼが、ファルネーゼがキャスカを守ることでお互いに導かれています。

ファルネーゼは当初弱く無力でしたが、キャスカを守ることで徐々に成長し、自分の意志で生きる方法を学びました。

また、ファルネーゼの存在はガッツの成長にもつながり、ガッツは他人と触れ合う方法を学びました。

つまり、2人はお互いの苦手な部分を助け合うと同時に、相手の得意な部分を学び取って成長していったのです。

ベルセルクでは、ガッツの戦闘シーンが宗教画のように描かれることがあり、彼の姿は闇に打ち勝つ希望の象徴となっている。

また、歪んだ性格だったファルネーゼは、ガッツによって闇から救われ、ガッツの戦いには他人を救う力があることが示されている。

ファルネーゼの闇は、死霊が指摘する「めちゃくちゃにしたいめちゃくちゃにされたい」という欲望であり、ガッツはその欲望を打ち破ったのだ。

「ガッツと深い仲になれば嗜好を強要してきそうな一面がある」というガッツの特徴が、セルピコやロデリックなどの特定のタイプの人にしか受け入れられない可能性がある。

ファルネーゼとガッツの恋路も、同様の特徴によって同じ運命をたどるかもしれないと考察されている。

また、シールケはガッツに好意を抱いているが、ガッツとの年齢差が大きく、恋が成就する可能性は低いと見られている。