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ディズニー訴訟で考える裁判放棄条項の有効性?(仲裁条項、消費者契約法、法的問題)ディズニーと消費者の間で揺れる仲裁条項:アレルギー死亡事件から読み解く法的課題

ディズニー・ワールドで起きたアレルギー死亡事故。遺族がディズニーを訴えるも、ディズニーは過去のDisney+利用規約やチケット購入時の規約を盾に訴訟の取り下げを要求!裁判放棄条項の有効性と企業の責任が問われる!一方的な規約は日本の法律で無効になる可能性も。ディズニーvs遺族の法廷闘争、その行方は?

ディズニー訴訟で考える裁判放棄条項の有効性?(仲裁条項、消費者契約法、法的問題)ディズニーと消費者の間で揺れる仲裁条項:アレルギー死亡事件から読み解く法的課題

📘 この記事で分かる事!

💡 ディズニーワールドのレストランで起きたアレルギーによる死亡事件を発端に、ディズニー社が利用規約の仲裁条項を根拠に訴訟の取り下げを求めた。

💡 日本の法律では、利用規約が契約として有効である一方で、一方的な不利益条項は無効となる可能性があり、裁判を受ける権利を制限する条項も問題視されている。

💡 近年、企業は紛争解決のために仲裁条項を導入するケースが増加しており、消費者は利用規約の内容を注意深く確認する必要がある。

今回の記事では、アレルギー死亡事故を巡るディズニーと遺族の訴訟を取り上げ、その背景にある仲裁条項や日本の法律との関係を解説していきます。

それでは、詳細を見ていきましょう。

ディズニー訴訟:仲裁条項をめぐる攻防

ディズニーの利用規約で裁判ができない?

仲裁条項に同意

今回の事件は、ディズニーランドのレストランで起きたアレルギーによる死亡事故に関するもので、仲裁条項の有効性が争点となっています。

ディズニーが「ディズニーリゾートの食事で妻が亡くなった」という訴訟に対し「を一度でも利用した人はディズニーを永久に訴えられない」と主張
ディズニーが「ディズニーリゾートの食事で妻が亡くなった」という訴訟に対し「を一度でも利用した人はディズニーを永久に訴えられない」と主張

✅ タンスアン氏は、ラグラン・ロード・アイリッシュ・パブ&レストランで食事中に乳製品とナッツによるアナフィラキシーショックを起こし、死亡しました。

✅ タンスアン氏の家族は、ディズニーを相手取り、5万ドルの損害賠償を求める訴訟を起こしました。

✅ ディズニーは、タンスアン氏が2019年にDisney+に登録した際に仲裁条項に同意していたことを理由に、訴訟の棄却を求めています。

さらに読む ⇒(ギガジン)出典/画像元: https://gigazine.net/news/20240815-disney-plus-subscriber-lawsuit/

アレルギー対応をしていたにも関わらず、死亡事故が発生したというのは非常に残念なことです。

ディズニー側が仲裁条項を盾に訴訟を回避しようとしている点も、少しモヤモヤしますね。

フロリダ州のウォルト・ディズニー・パーク&リゾートのレストランで食事後、アレルギー反応で死亡した女性の夫は、ディズニー側を相手取り損害賠償を求める裁判を起こしました。

夫は、妻がレストラン側にアレルギー対応の料理があるかを確認した上で注文したにもかかわらず、食事後にアレルギー反応を起こし死亡したと主張しています。

しかし、ディズニー側は、夫が2019年にDisney+の無料視聴に申し込んだ際に規約に同意したため、同社に対する裁判はできないと主張しています。

Disney+の利用規約には、すべての紛争を仲裁で解決することを明記した条項が含まれており、夫は2019年にDisney+に申し込んだ際にこの規約に同意していたとディズニー側は主張しています。

さらに、夫が2023年9月にディズニーワールドのチケットを購入した際にも、同様の条項に同意していたとも主張しています。

夫の弁護団は、この仲裁合意は契約内に埋もれているものであり、夫が妻の遺産を代理する立場として訴訟を起こしているため、契約に拘束されることはないとしています

また、Disney+の利用規約からは、テーマパークやリゾート内のレストランで起きた事故に関する仲裁に同意するという考えは読み取れないとも主張しています。

ディズニー側は、コメントを控えています。

えー、なんかディズニーって夢の国やん?そんなとこでこんなことおきるとか信じられへんし!まぁ、規約とかようわからんけど、なんか納得いかんわ!

ディズニー、アレルギー死亡事件で裁判放棄条項主張

ディズニーはレストラン訴訟をなぜ取り下げたいのか?

利用規約違反で訴訟不可と主張

今回の事件は、ディズニー社が仲裁条項を盾に、訴訟の取り下げを求めたという点で、消費者の権利が脅かされる可能性を示唆しています。

ディズニー、リゾート内の死亡訴訟を『ディズニープラス規約』根拠に取り下げ求める。裁判外解決を主張

公開日:2024/08/21

ディズニー、リゾート内の死亡訴訟を『ディズニープラス規約』根拠に取り下げ求める。裁判外解決を主張

✅ 米ウォルト・ディズニー社は、リゾート内レストランで発生したアレルギーによる死亡事故に対する過失責任を問う訴訟に対し、原告が過去に無料体験したディズニープラスのサービス規約と、チケット購入時の利用規約に記載された仲裁条項を根拠に、訴訟の取り下げを求めました。

✅ ディズニー側は、問題のレストランはディズニーが直接運営、所有していないため、訴訟の当事者となるのは適切ではないと主張し、さらに原告は過去にディズニープラスとチケット購入時に利用規約に合意しており、その中で裁判放棄条項が規定されているため、訴訟は仲裁で解決されるべきだと主張しています。

✅ この事件は、企業が利用規約に仲裁条項を盛り込み、裁判を受ける権利を制限することで、消費者に対して不利な立場を作り出している現状を表しています。近年、企業は集団訴訟や陪審員裁判による高額な賠償金を回避するために、仲裁条項を導入するケースが増加しており、消費者は注意が必要です。

さらに読む ⇒テクノエッジ出典/画像元: https://www.techno-edge.net/article/2024/08/15/3599.html

うーん、ディズニー社も大変やね。

裁判回避できるのはええことやけど、ちょっとずるい気もするなー。

消費者にとっては不利な状況になる可能性もあるし。

ディズニー社は、リゾート内レストランで起きたアレルギーによる死亡の過失責任をめぐる裁判で、原告側が過去に無料体験していたディズニープラスのサービス規約と、チケット購入時の利用規約を根拠に、訴訟の取り下げを求めたことが明らかになりました。

ニューヨーク在住の医師Kanokporn Tangsuan氏は2023年10月にフロリダのディズニースプリングスにあるレストランRaglanRoadIrishPubandRestaurantで食事をした後、アナフィラキシー反応を起こし亡くなりました。

遺族はレストラン側の過失とディズニーによる監督責任を訴え、裁判を起こしました。

ディズニー側は、レストランはディズニーが所有・運営するものではないため、訴訟の当事者とされること自体が適切ではないと主張。

さらに、原告が過去にDisney+に加入し、チケット購入時に利用規約に同意していたことを根拠に、裁判放棄条項に基づき、訴訟を取り下げるよう求めています。

Disney+の利用規約には、ディズニーとユーザー間で生じた紛争を裁判ではなく仲裁サービスを利用して解決することを定めた裁判放棄条項が含まれており、ディズニーはこれを根拠に、今回の訴訟自体が無効であると主張しています。

いやー、オレもディズニー好きやけど、これはちょっと…企業が自分の都合の良いように規約作って、裁判逃れとかありえんやろ!消費者は泣き寝入りってか?ありえんバイ!

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ディズニー訴訟で、裁判放棄条項の有効性が問われる!日本のDisney+にも同様の条項が。専門家は、消費者不利な条項は無効と指摘。今後の裁判の行方は?